伝統工芸こども鑑賞事業(染織部会体験講座)
伝統工芸子ども鑑賞事業を開催いたしました。
こども鑑賞事業 ワークショップ
「藍の絞り染めでハンカチを染めよう」
日時 令和六年八月二十一日(水)
場所 古川美術館
参加者 午前の部九名 午後の部十六名
講師 加藤玲 伊藤紗綾 奥中竹代
昨年から本展会場になった古川美術館 で、
手軽にできる大和藍を使った絞り染め体験を行いました。
講師から原料の藍についてや絞り染めの説明があり、
体験スタート 白いハンカチに、それぞれのテーブルに
用意したビー玉やボタン、割り箸を使い輪ゴムで括っていく。
見本通りにしたい子、端の方にだけ柄をつけたい子、
とにかくたくさん括りたい子、悩み込む子も、
手を動かすうちに少しずつ慣れていき、無事に次の作業へ。
括った布をしばらく水に浸したら、ようやく藍染めへ。
染液の中で揉み、三分経ったら引き上げ空気に触れさせる。
緑だった布がだんだんと青くなっていくと、
あちこちから子どもたちの歓声が。
同じ作業を二回繰り返して水洗い。 酢水で色止めしたら完成。
輪ゴムを外すと、括っていたところだけが白く残り、
嬉しそうに友達と見せ合い、 個性溢れる染め上がりに、
親御さんたちや講師らも感心しきりの様子でした。
午後は人数も多く進行に不安がありましたが、
午前の反省を踏まえ、博物館実習の生徒さんたちの手も借り、
滞りなく 終えることができました。
冒頭、古川美術館の林奈美恵学芸員から
「人間国宝という言葉を知っていますか」との問いかけに、
手を挙げてくれたのは一人だけでした。
今回の体験で、二十五名全員が手を挙げられるようになり、
その中から一人でも多く興味を持ってくれたら、
とても嬉しく思います。
(水谷陽子)